これまで記事にも何度か出てきた「パリ協定」について今回はご紹介します。
前回の記事で取り上げた、トランプ氏率いるアメリカのパリ協定からの離脱。
まずパリ協定って何?を簡潔に。
パリ協定とは?
パリ協定とは、気候変動枠組条約(UNFCCC)の締約国会議(COP)で採択された国際的な取り決めのことです。
2015年のCOP21(第21回目の国際会議)がパリで行われ、そこでこの協定が採択されたことから、「パリ協定」と名前がついています。
この協定は翌年2016年に既に発行されていますが、実際には2020年以降の地球温暖化の為の対策となっています。
このCOPは、地球温暖化問題に世界で取り組んでいくための国際的な話し合いの場です。
パリ協定の内容は、
1世界全体で、いつまでに?どのくらい?の温室効果ガスを減らすのか
2その目標を達成するためにそれぞれの国がどのくらい削減するのか?
3途上国や気候変動の影響を受けやすい国や地域への支援
大まかに分けるとこのようになっています。
詳しく挙げると、
1.全体→・世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して2℃未満に抑える
・気温上昇が1.5℃未満に抑えられるように努力する
そして最終的には・・・
21世紀後半までに人間活動による温室効果ガスの排出量を実質的に0にする方向性
2.各国→日本は2030年までに2013年比で温室効果ガスを26%削減する約束草案を提出
3.日本を含める先進国が途上国に対し、資金や技術面での支援を行うことで、その国の仕
組みを整えていき、地球温暖化対策の目標達成に近づける
この協定は「歴史的な一歩」と位置付けられており、その理由は先進国だけを対象としていた京都議定書とは異なり、途上国や新興国も加わることで公平さを生み出すとともに、地球全体で団結して温暖化防止への取り組みを行うことが期待されているからです。
先進国・途上国の枠を超えて、進むべき道を世界全体で見据えることができたのだと思います!
毎年行われている会議(COP)ですが、
2015年にパリ協定が採択、2016年に協定のルール作りがスタートし、去年、2017年は米国離脱宣言後初のCOPとなりました。
このことにより、推進するのか?が不安視されましたが、2018年に「タラノア対話」を開催する、という2020年のスタートに向けての前向きな決定もありました。
タラノア対話の「タラノア」とは意思決定の透明性を表すフィジー語で、これが決定された2017年の議長国がフィジーであったことから付けられました。2018年(今年ですね!)に行われるこの対話では、現状での温室効果ガス排出量の状況確認を行う等、世界規模での情報共有を目指しています。
まだまだ細かいルールが未決定のパリ協定。今後の動向は世界中で注目を集めていますが、日本のメディアではあまり継続的に取り上げられていない現状もあります。日本はCO2の排出量が世界で5位である主要排出国となっています。その結果は私たち一人ひとりが作り上げているものでもあります。普段関わり合いの無い方にも、どうしたら環境問題に関心を寄せてもらえるのか・・・日本の課題であると共に、私一個人としても日々それに向き合うべく、まだまだ脆弱ですが、この場で発信をしていきます!
Higuma
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